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日別アーカイブ: 2025年10月15日

第20回牧場雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社前川農場、更新担当の中西です。

 

繁殖成績は繁殖牧場の売上の直結KPIであり、一貫・肥育でも導入時点の健康・遺伝が将来の歩留に影響します。発情の見逃し、タイミングのズレ、微細な栄養不良は、1回の空胎=数万円規模の機会損失を生みます。ここでは、発情発見→AI(人工授精)→ET(受精卵移植)の要点を現場目線でまとめます。👀

 

1)発情発見の精度を上げる
• 観察時間:早朝・夕方の2回は“止まって見る”。
• 行動指標:乗駕、鳴き、落ち着きのなさ、食下量低下、活動量↑。
• IoT活用:首輪・耳標センサーで活動量や反芻を数値化。📡
• 同期化プログラム:群管理で発情を揃え、作業平準化。

 

2)AI(人工授精)のタイミング
• AM-PMルールなど“観察→翌回実施”の原則をチームで統一。
• ストレス最小:保定・移送・高温を避ける。
• 衛生管理:ディスポ器具・潤滑・清潔な手袋。
• 記録:種雄牛、実施者、タイミング、注入量を即時記録。

 

3)ET(受精卵移植)の使い所
• 遺伝改良の加速、ブランド戦略(高付加価値血統の増殖)。
• 受け牛の条件:体況スコア(BCS)適正、発情同期、子宮状態良好。
• 凍結・融解手順の標準化でロスを最小化。

 

4)栄養・体況スコア(BCS)の基準
• 低すぎるBCS:無発情・受胎率低下。
• 高すぎるBCS:分娩トラブル・産後疾患リスク。
• 移行期栄養(分娩前後3週間)を“厳密に”設計。

 

5)現場テンプレ:繁殖カレンダー🗓️
• 受胎目標、分娩予定、乾乳・分娩前後の処置を1枚に集約。
• 週次レビュー:未観察個体ゼロ運動。
• KPI:受胎率、初回受胎率、分娩間隔、空胎日数。

 

まとめ:繁殖は“見て、測り、揃える”。観察×標準化×記録が、受胎率と子牛の初期健康を底上げします。📈

 

 

 

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